村の冬は予想以上の寒さにほんとにびっくりでした。
面接のとき「奈良は雪は降るのか?」との質問に「年に数回は…」と答えたら「ここと変わらんね」と言われていたので、甘く見ていました。
村へきて初めての冬は本当に驚くほど寒かった。
秋になって、少し暮らしに慣れてきたころ、村の陶芸サークル入りました。平日の夜に2時間、少しづつ作品を作っていくのですが、だんだん季節が進み、夜はずいぶん冷え込む日も多くなってきていました。
いつものように、陶芸サークルの向かう道。
カーブの手前でブレーキを踏む…
減速して左にハンドルをきった…
はずが車はまっすぐ進み、目の前にどんどん近づいてくる山肌。
ぶつかる直前でようやく止まりました。寸でのところで事故にはならなりませんでした。
昼間の雨で路面が少し濡れている、と思ったところが凍結していました。
ほかの場所はすっかり乾いていたのに、スリップしたところだけは、昼間にもほとんど日が当たらず、乾かなかったようでした。
村の中には、日当たりが悪く、凍結しやすく溶けにくい所があちこちにあり、冬に濡れている路面は凍っているかもしれないと気を付けないといけいない。
とても冷え込んだある日、お風呂に入ってシャンプーしようとのポンプを押すが、硬くて押せない。中を見てみると、シャンプーが凍っていいました。
あんなドロドロした液体も凍ってしまうおふろ場って…。
またある日は、夜からしんしんと雪が降り積もり、朝には真っ白に積もっていました。とても車が出せる量の雪ではなく、仕事には行けず、除雪車を待つ。
初めての大雪に喜んで外へ出て、長靴で誰も踏んでない雪をギシギシ歩くと、長靴の上から雪が入ってくる。
上津江村では年に数回、こんな日がある様でした。奈良の年に数回はちらちらと雪が舞う程度。
年に数回の雪のレベルが違っていました。
同世代の人に聞くと、子供のころはかまくらが作れるぐらい積もったそうで、温暖化が進みでずいぶん雪が減ったと話していました。